本専攻の小野部純 准教授が、12月7日（日）にオンラインで開催された「第1回 動物理学リハビリ国際協会学術大会」で、症例報告と教育講演の講師を務めました。

■ 症例報告
症例報告では、「幹細胞療法とリハビリテーション介入によって神経機能の改善を認めた頚椎椎間板ヘルニアの1症例」を紹介しました。
獣医療の分野では、人と同じように再生医療が応用され始めています。今回の報告では、頚椎ヘルニアを発症した犬に対して幹細胞治療と**理学療法（リハビリ）**を組み合わせることで、症状が回復した実例を分かりやすく解説しました。

■ 教育講演
教育講演では、「ハンドリングのコツを動作分析から考える」というテーマで講演を行いました。
ハンドリングとは、フードなどを使って動物の動きを導く技術のことです。動物は人のように言葉で動作指示ができないため、治療の過程でこの技術がとても重要になります。講演では、動物の重心や支持基底面といった“力学的な視点”から、どのように動きを誘導するとよいかを理学療法士の立場から説明しました。

日本では動物のリハビリテーションは主に獣医師や愛玩動物看護師が担っていますが、理学療法士の専門知識や技術も大きな力を発揮できます。
本学では新カリキュラムの中に「動物の理学療法」という選択科目を新設し、ヒトだけでなく動物にも応用できる理学療法の知識を学べる場が整備されています。
動物に限らず、今後も在学生はもちろん社会に向けても新しい分野の学びや技術を提供していく予定です。